ルシアン・ボーヴェルネイ
フランス(ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ)
かの皇帝ナポレオンが愛したシャンベルタンを生み出す
ジュヴレイ・シャンベルタン村から続く斜面の頂上部、
世界中の人々を魅了し続けるブルゴーニュ・ワインの
その真髄を探る
「ルシアン・ボーヴェルネイ」
かつてロマネ・コンティを所有していた「サン・ヴィヴァン修道院の遺跡」がある
由緒正しき土地「オート・コート・ド・ニュイ」
その中でもジュヴレイ・シャンベルタン村の真上にある絶好の区画。
世界でも最も高額なワインとなる「ロマネ・コンティ」、ナポレオンの愛した特級「シャンベルタン」に、
世界一繊細でエレガントな特級「ミュジニー」と錚々たる面々を抱える「コート・ド・ニュイ」。
その丘のさらに上部、後背地にあたる地区を「オート(“高い”の意)・コート・ド・ニュイ」と呼んでいます。
「コート・ド・ニュイ」と「コート・ド・ボーヌ」で構成される黄金丘陵「コート・ドール」の全体の畑よりも平均で100m程度標高が高い(350-450m)このエリアは、
コルトンの丘の森から長く続く、ほとんどが落葉樹林等の木々に覆われた地帯です。
猪をはじめとした野鳥獣の宝庫で、ハリネズミからアライグマまで棲んでおり、古くから狩猟も盛んでした。
森や林の中に点在する、草木が少なく陽当たりの良い斜面の畑に葡萄の樹が植えられています。
そのせいか、コート・ドールのような畑のつながりという光景は見られませんが、コート・ドールの村々を見渡せる素晴らしい景色に恵まれています。
畑の表土は深く、また全体に冷涼なため、収穫はコート・ドールに比べて1週間くらい遅れます。そのため、畑は南向き、もしくは東南向きの斜面のみに限って
葡萄樹が植えられています。
このオート・コート・ド・ニュイのエリアの中には今や廃墟と化したサン・ヴィヴァン修道院の遺跡があり、
ロマネ・コンティを始めとするヴォーヌ・ロマネ村の名畑は、この修道院の持ち畑であった過去を持ちます。
そのため、現在もDRC社(ロマネ・コンティの所有者)が指揮をとり、復旧活動に取り組んでいます。
南北に20kmに渡り広がるオート・コート・ド・ニュイの中でもルシアン・ボーヴェルネイのワインは特級の「シャンベルタン」や「シャンベルタン・クロ・ド・べーズ」を
生み出すジュヴレイ・シャンベルタン村から続く斜面の頂上に位置する畑の葡萄から造られています。
ジュヴレイ・シャンベルタンのワインに共通する、ワインに血を舐めたような鉄っぽいミネラル感を与える赤土の混じったアルジロカリケール(粘土石灰質)土壌が
ワインに骨格と力強さを与え、男性的なブルゴーニュ・ワインとなります。
造り手のミッシェル・ジョリー氏がその豊富な経験を活かし、葡萄が本来持ち得るテロワールの個性を
失わぬよう、葡萄の成熟の完璧なタイミングをしっかりと見極め収穫。
高いポテンシャルを持った葡萄から造られるワインは、複雑味に富んだ味わいとなる。
ルシアン・ボーヴェルネイの造り手は経験豊富なミッシェル・ジョリー氏。
葡萄が本来持ち得るテロワールの個性を失わぬよう、自然な栽培を心掛け、葡萄の成熟の完璧なタイミングをしっかりと見極め収穫を行い、
赤・白ともに最も適した醸造を行います。
オート・コート・ド・ニュイ・ブラン(シャルドネ)
綺麗な酸と果実のフレッシュ感を残すために、葡萄を収穫後ワイナリーへの運搬~プレスまで速やかに行います。
(プレスは空圧式ポンプを採用。)アロマを残すため、16-20℃の低温で樽発酵の後、
樽の中で澱と寝かせ(シュール・リー)全体の30%は樽(内、全体の25%を新樽使用)70%をステンレスタンクで8か月間の熟成を行います。
その間、定期的なバトナージュを実施し、さらに澱からの旨味成分を引き出します。
比較的リーズナブルな価格帯の白ワインにおいては、このように発酵と熟成に樽を使うことは珍しく、
微量な酸化熟成を加えながらのワイン造りのためには樽の強さに高品質な葡萄が耐えうるだけの
高いポテンシャルを保持していることが必須となります。
ルシアン・ボーヴェルネイに於いても樽発酵及び、一部を樽熟成という手法を取ることが証明するように、
優れたテロワールの中で健全に育まれ、酸度、糖度、熟度など全ての要素が高い水準の状態で収穫される葡萄を
使用しています。
そうして造られるワインは、この土地に実際に立った時に感じられる感覚をまるでワインの中に集約したかのような、
風情に溢れた味わいとなるだけでなく仄かに樽由来のトーストやバターのニュアンスが交わり、複雑な味わいとなります。
オート・コート・ド・ニュイ・ルージュ(ピノ・ノワール)
醸造は温度管理の徹底したステンレスタンクで3週間かけて発酵します。
低温浸漬を8度の低温で行い、発酵は30-32度前後で行います。
熟成は70%をステンレスタンクで、30%を樽(その内、全体の25%は新樽使用)。で8か月熟成。
偉大なジュヴレイ・シャンベルタン村のワインを彷彿とさせる、骨格に優れた力強さを持ちながら、
標高の高さに起因する冷涼な気候由来のミネラルとフレッシュな酸、鮮度の高い果実味がその骨格を支え、
色付きと口当たりがよく、若い内からも楽しめるワインとなります。
ブルゴーニュ・ヴェズレイ(シャルドネ)
ユネスコの世界遺産にもなっているヴェズレイの大聖堂とヴェズレイの街の周りに小さな村落があり、非常に古い葡萄木が多く、1996年に“Bourgogne Vézelay ブルゴーニュ・ヴェズレイ”というアペラシオンに認定されました。
シャブリの中心を流れるヨンヌ川の支流であるキュール川の両側に畑が広がり、1500万年以上にわたって堆積した泥灰土と石灰岩が断層によって南向きの斜面に多用な土壌がひろがります。
葡萄は新鮮なうちに丁寧に圧搾。低温下に温度管理された大きなステンレスタンクで発酵。溌剌とした柑橘フルーツの味わいに、ほんのり蜂蜜のようなコクのある風味が加わり、フレッシュな白ワインで食前酒やスターターの1本に最適です。
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ブラン
品種: シャルドネ100%
醸造: 16-20℃で低温樽発酵後にシュール・リーを経て、30%は樽、70%をステンレスタンクで8ヶ月間熟成。
試飲コメント: かすかにグリーンがかったゴールドイエロー。
シトラスやフローラルな香りの奥に、ほのかに樽由来のトーストやバターの香りが漂う。
すっきりとフレッシュな味わいが口の中に広がり、冷涼な気候による豊かな酸が心地よく果実味を引き締める。
長所であるフレッシュさ、瑞々しさを堪能するには10-12℃位に冷やして飲むのが適温。
相性料理: レモンを添えたローストチキンや、白身魚のソテー。カマンベールやブリー、シェーブルチーズなどのチーズとも相性がいい。
希望小売価格: 4,000円
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ルージュ
品種: ピノ・ノワール100%
醸造: 8℃の低温浸漬後、30-32℃前後で発酵(3週間)30%は樽、70%をステンレスタンクで8ヶ月間熟成。
試飲コメント: 鮮やかなルビー色。
新鮮なラズベリーやレッドカラントの果実の香りにスパイスの香りがアクセントとなる。
アタックは繊細で、上品なフルーツの味わいに心地よく滑らかなタンニン(渋さ)が絡まり、
ワインに奥深いバランスをもたらす。新鮮なフルーツの風味が長い余韻として残り、適温は14-16℃前後。
相性料理: 合鴨のロースト、ミラノ風カツレツ(トマトソース)、ブルゴーニュの伝統料理である牛肉の赤ワイン煮込み(ブフ・ブルギニヨン)。
希望小売価格: 4,000円
Bourgogne Vézelay
ブルゴーニュ・ヴェズレイ
品種: シャルドネ100%
醸造: 収穫後、葡萄は新鮮なうちに丁寧に圧搾。低温下に温度管理された大きなステンレスタンクで発酵。ワインに深みと複雑さを持たせるため、定期的にバトナージュ。
試飲コメント: 透明感と輝きがある淡いゴールドイエロー。
アカシアやグレープフルーツ、洋梨、ピーチなど様々な香りに、醸造によってブリオッシュやアーモンドの香りが加わって複雑な印象。
溌剌とした柑橘フルーツの味わいに、ほんのり蜂蜜のようなコクのある風味が加わる。余韻に甘草やメントールのフレッシュな香りが長く残り、石灰岩土壌由来のミネラル感がワインを引き締めている。
相性料理: フレッシュな白ワインで食前酒やスターターの1本に最適。スチームした淡水魚のお料理や、サーモンのマリネ、ホタテや鯛の包み焼き等シーフード料理と相性抜群。豚のリエットやハム、サラミなどのシャルキュトリーや、シェーブル、ブリア・サヴァラン、シャウルスなどのチーズともよく合う。
希望小売価格: 3,900円